Macross 117 「マオの旅立ち」第4話
第一次移民船団は地球を飛び立った。マオはアイモと向き合い宙への旅立ちを喜んだ。
アイモは、不思議な生物だった。常にマオに語りかけているように見える。暫くマオはアイモの生態を調べることに専念する。
艦内の医療部長として采配を振るいながらアイモとの生活が続く。そんなある日、美沙より召集が掛かる。先行偵察隊からプロトカルチャーのものらしい遺跡が発見されたとの事であった。
その星は破壊され現在地球人が住むのには厳しい状況であるとの事であった。美沙はここで留まり調査を進めるのか、それとも先に進むのか、この場で決めようとしていた。ほとんどの士官はこのまま通り過ぎ早く移住できる惑星を探そうと考えていた。しかしマオはそれに猛烈に反対した。
隆盛を極めたプロトカルチャーの文化が何故滅んだのか?それを解明しないと今後未知の宇宙人や生物、ゼントラーディーに遭遇したとき対処できないし、地球が滅ぶかもしれない。
それともうひとつはサラへの想いだった。美沙は次に進む決断をした。その夜美沙はマオを呼んだ。艦内には、調査をするべきだと主張するものも多い、遺跡にベースキャンプを張り調査船一隻でこの遺跡を調査することにした。その調査団団長としてマオを選んだ。美沙はマオの気持ちをよく理解していたし、調査の必要性を感じていた。ただ全艦隊の司令としては、ここに留まるわけにはいかない。
「マオあなたの考えは、理解する。だから調査を許可するけど、今の移民船団から派遣できるのは調査船一隻のみ、部隊は裂けないので生命の保証は出来ないわよ!」
調査終了後は地球に帰還する条件でマオは遺跡に降り立った。遺跡は破壊尽くされ原型を留めていなかった。調査団は地表の調査からはじめていった。

1年後いつもの一日が始まった。調査をしているマオ達調査団の頭上に突如閃光が走る。ホールドアウトしてきたゼントラーディーの基幹艦隊がマオ達調査団を発見急襲してきたのだ。皆逃げ惑うしかなかった。
その時マオの傍らでうずくまっていたアイモが吼えた。(マオにはそう見えた)その瞬間再び宙が閃光を放つ、赤い光だった。その瞬間ゼントラーディーは攻撃をやめ退却を始める。それを赤い光が追う、ゼントラン基幹艦隊は次々に撃墜されていく、赤い光に。地上には一切の攻撃は無かったが、先のゼントランの急襲で調査船は破壊されていた。周りには誰もいない調査団は全滅した。
マオもこれではどこへも行けない。これからどうしよう、鉄子の家族が目に浮かぶ、マオはアイモに向かって鉄子のところに帰りたいねと呟いた。突如赤い光が宙から降下してくる。マオは赤い光に包まれ、意識が遠のいていった。

目が覚めると、鉄子が心配そうにマオを覗き込んでいた。
「気が付いた、気が付いた」鉄子は皆に聞こえるように叫んだ。
マオは夢を見ていると思った。2年前確かに宙へ飛び立ったのに、何故私はここにいるの? アイモは? 
アイモはそれ以後姿を消してしまった。いまここにいることも夢ではなかった。
あの遺跡から私は跳んだ? アイモが吼えた姿を思い起こした。あの赤い光はアイモが呼んだのではないか?そして私をここへ運んだ。アイモが助けてくれた! ありがとうアイモ、また何処かで会いましょう。

マオは、暫くは何も手に付かなかったが、少しづつ普通の生活に戻っていった。マオは軍に報告を済ませ除隊した。
マオは1年間の調査を思い浮かべる。様々な発見のあった調査である。軍にも出来る限りの報告はしたが、資料が何も無かったので調査報告は、アイモのことを含め何も受け取ってもらえなかった。「軍人って石頭!!」かっての早瀬艦長のような人材はいなくなってしまったのか?マオは経験したことを全て論文として作り始めた。プロトカルチャーと人類との関係、この論文は人類に衝撃を与えた。軍はもみ消そうとしたがかなわなかった。グローバル総督がマオをバックアップしてくれた。これによって移民船及び調査船が次々宙へ飛び立っていく。

マオはあの日自分を助けてくれた赤い光こそが鳥の人の原型ではないかと考え始めていた。ひょっとするとアイモもいずれ変体をしてあの形になるのでは?哺乳類と・昆虫のような体も説明が出来る。でもアイモは地球にいた、この山の中に、いったいどうしてだろ?そういえばアイモはいつも語りかけているようだった。「ひょっとしてアイモは私に何か言いたかったのか?」
「私はその声を聴くことが出来なかったのね!」マオは久しぶりにマヤンに伝わる聖なる巡りの歌を歌った。「私焦り過ぎて大事な事を忘れていた」それ以後マオは飯田線沿線に姿を見せるようになる。鉄子と共にあるいは一人で。聖なる巡りの歌を歌いながら。

4年後マオは結婚して子供が生まれた、名前をサラと名付けた。夫はは軍人で一流のパイロットだった。グローバル総督が紹介してくれた。「思えば凄い知り合いばかりだ」とマオは思った。

結婚生活は長く続かなかった。マオの夫は新型機のテスト中に事故で死んだ。マオは再びノームに戻った。
亡き夫との生活は短かったが、多くのものをマオに与えてくれた。サラは父の死を理解できなく今までと変わらない笑顔を振りまいてくれた。マオはサラの成長が生きがいとなった。
マオの研究は続いた、娘のサラもそれに加わった。サラは歌うことが好きだった。常々歌手になりたいと言っていたけどいつの間にか研究所に潜り込んできた。そんなある日グローバル総督がやってきた。今まで軍が行ってきた調査船団の派遣を民間から行うことになった。
第117調査船団をマオに率いてほしいとの事だった。マオは快諾した。
続く
この物語は、TV版、劇場版、OAV版、その他マクロスシリーズとは一切関係ありません。
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