三信鉄道(飯田線最深部)探索の旅タイトル画像
飯田線 湯谷温泉駅に到着する119系電車
天竜峡駅を出てから、私はカメラを片付けた。
三信鉄道区間ラストランは、乗り鉄に徹する事にした。
くるときに気づかなかった車窓や、車内を楽しむことにした。っていうかカメラが重くてへばっていた。そのときには気づいて無かったが、極度の脱水状態になっていた。今日は、集合40分前に豊川駅に到着したが、急な腹痛に襲われ生トイレに駆け込んでいた。下痢となって私の水分は失われていた。その後腹痛は完治、久しぶりの鉄道探索でそのことも忘れていたが、カメラがやけに重く気分が優れない。今日のカメラは初めて鉄道探索に使っているので、そのせいかと思っていた。
でもここまでは気分の高揚感が体調不良を完全に凌駕していた。
313系先頭車は結構込んでいる。座席が良いとはいえ男2人が座ると結構きつい。普段なら何も問題の無いことだが今日はやけに息苦しい。
トイレに立つことにし、後方車両に移動する。
後方車両は空いていて静かだった。旧型車両には無い軽やかなジョイント音が車内に響き渡っていた。暫く最後尾の景色の流れを見ながら過ごし、近くのシートを独占する。BOXシートに足を伸ばし背もたれに体を預ける。私の好きなスタイルだ。以前、東海道で東進東京を経由して碓氷峠を目指し、帰りは中央線で帰ってきた記憶が蘇る。あの時は、115系や、165系だったが、このスタイルは変わらない。一番寛げる体制だ、でもこの列車はシートピッチが大きいかな?
あの時のようにこのまま眠りに付くわけにはいかない。そろそろ小和田駅に到着する。今回の旅で唯一予定が狂ってしまい到達できなかった駅。自分ひとりだけなら降り立ったはずだが、初心者も混じっている今回の旅程ではこれが出来ない。車窓から崖下の方向を覗いてみると、人がうじゃうじゃいた!!そういえば今朝大嵐駅で写真を撮った際、大量の車を目撃していた。(写真→)皆ここへ来ているのだ。
日本一住民より鉄の割合が多い駅だと思う。
飯田線 大嵐駅に停車中の119系電車
飯田線 湯谷温泉駅 駅舎
先頭車両に戻り少し戻った体力を元にかぶりつき、(先客がいたので少し後ろで)こういった場合313系は正面窓が広いため助かる。東京から来たと言う人と、暫し歓談、旅は道連れすぐに仲良くなれる。何度経験してもいいものです。列車は秘境から次第に下界に下りて来る。と言っても普通の山の中の湯谷温泉駅に到着する。ここから徒歩で、ゆーゆーありいなに向かう。飯田線沿線でゆったりして、短時間で、歩いて行けるので今回はここに決めた。
湯船に浸かっているがなんだかおかしい?気分が優れない。ここへ来て自分の体調が完全におかしくなっていることに気づく。いつもならもっと長々と入っている湯船を後にして、自販機に向かう。スポーツドリンク500mlを一気に飲み干すと体に力が戻ってきた。それと同時に猛烈な空腹感が襲ってきた。考えてみれば、朝の下痢のおかげで安全策をとり、昼食はコンビニ弁当ハーフサイズのみ。他は500mlのお茶だけだった。明らかに水分とエネルギー不足に陥っていた。(年齢も年齢ですし..............)
三信鉄道(飯田線最深部)探索の旅湯谷温泉板敷き川 飯田線 豊川駅
全員が上がってくるのを待ち、食堂へ赴きそばを注文する。なんか割高感はあったが、このいっぱいのそばが私の窮地を救ってくれた。
温泉を出ると陽は大分傾いていた。体力を取り戻した私は再びカメラを取り出し周辺の景色を捉える。本来ここは暫く滞在して散策したかったが、次の列車の時間が迫っていた。一人ならば・・・・・・!!結局駅へ急ぎこの旅のラストランが始まる。近くの踏切が鳴り出した。やってきたのは119系見慣れた車体だ。いつも思うのだが、私はこの最終ランが一番つらい。秘境から現実へどんどん引き戻されてしまう。他の路線では味わうことの無い脱力感、特に湯谷温泉から豊橋方面向かうときは、この感覚が襲い時間が大変長く感じられる。どんどん込んでくる車内。出来ればここを抜け出したい。そんな感覚が襲ってくる。気が付くと子供が高そうなカメラを持って鉄道の話をしている。飯田線は大もて。どこまで行ってきたかはわからないが、今後の成長に期待します。
列車は豊川駅に滑り込みこの旅は終わりを告げる。
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